

市場洞察
11月の米輸出8.8%増、8カ月ぶり増加 関税影響和らぎ回復
くろさき · 1.2K ビュー

対米貿易の動向
11月の対米輸出は8.8%増の1兆8168億円となり、8カ月ぶりに前年同月を上回った。中心となったのは自動車の回復である。米国からの輸入額も7.1%増の1兆771億円で、原粗油やトウモロコシなどの輸入が増加した。結果、対米貿易黒字は11.3%増の7397億円と、7カ月ぶりに増加に転じている。
自動車輸出の回復状況
米国向け自動車の輸出額は1.5%増の4996億円で、8カ月ぶりに前年同月を上回った。台数ベースでも12万2503台と7.7%増加した。背景には、米国の関税引き下げがある。トランプ政権は4月に自動車に25%の追加関税を発動し、乗用車は既存関税と合わせて27.5%となっていたが、9月に計15%に引き下げた。
この政策変更が下押し圧力を緩和し、米輸出の回復を後押しした形だ。
全世界及び主要地域の貿易動向
全世界に対する輸出額は前年同月比6.1%増の9兆7146億円、輸入額は1.3%増の9兆3924億円だった。輸出から輸入を差し引いた貿易収支は3222億円の黒字で、5カ月ぶりの黒字となった。
- 中国との貿易: 中国向け輸出は2.4%減の1兆6222億円。半導体製造装置などの輸出が減った。中国からの輸入は2.3%増の2兆4001億円で、ブラックフライデー関連のパソコン輸入増が寄与した。
- EUとの貿易: EU向け輸出は19.6%増の9013億円と大きく増加。自動車や航空機エンジン部品が牽引した。
これらの動向は、米輸出の回復が全体の貿易黒字復帰の重要な要因であったことを示している。
この貿易統計は、財務省が発表した11月の貿易統計速報による。分析の詳細については、日本経済新聞の報道を参照されたい。
